先週は、中川正一商店が開催する「6日間の家政学校」というイベントへ。
正直なところ、私は面倒な作業を避けがちで、いかに手間を省くかばかりを考えていた。のはみなさまご周知の通り。
そんな折、このイベントでは「わが家の愉しみ、もうひと手間」がキャッチフレーズとなっており、サボりまくり手を抜きまくりの私の心に響いた。
これぞ当に私に欠けた部分で、だからこそ憧れはずっとあった。
このイベントを知ったのは、偶然聴いた「中川正一商店ラジオ」というpodcastがきっかけだった。
番組では日本の素晴らしい工芸品などが紹介されており
特に新潟燕市三条の爪切りの話が心に刺さった。
その精巧な作りは、刃に一切の隙間がなく、驚くべき切れ味を誇るそうだ。何より印象的だったのは
三代にわたって使い続けられ、修理に訪れる客もいるという事実。
職人技とそれを大事に使い続ける人達の存在に、シビれた。
イベントでは、建築家の中村好文さんの講演も聴くことができた、
というか聞くために会場へ赴いた。
スライドを通して、彼が手がけた住宅や、デザインした食器、
家具の数々を拝見した。
建築家でありながら、料理好きで
食生活を含めた暮らし全体を、居心地の良い空間として
デザインする姿勢に、平伏したくなる。
私は「もう一手間」を面倒がっていた自分を
深く反省することができた。
丁寧に作られたものには、長く大切に使い続けられ、
料理にも美味しさをもたらす。
まさに、その「一手間」こそが、自分の暮らしを豊かにする
秘訣なんだと腹落ちできたのは
ライブならではだったからかもしれない。
講演会の内容のみならず、非言語の・・その人の佇まいや
醸し出す空気や雰囲気が伝播するんだと思う。
それらが深い反省と学びを後押ししてくれてたように感じた。
今はオンラインで済ませがちだけども
機会があればこうやって出かけて行こうと改めて思えた1日だった。
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