これまでフェリー乗船といえばせいぜい半日程度の距離しか経験がなく、1泊するのは今回が初めてだった。
「知らないマツコの世界」の番組で女性が一人でフェリーを乗りまくるのを見たことも影響している。
九州から神戸への移動を計画する中で、商船三井さんふらわあと阪急フェリーという2つの選択肢に。
レギュラーシーズンのシングルルーム料金を比較したところ、その差はかなりあった。
商船三井さんふらわあ(大分-神戸「ごーるど・ぱーる」) Web割引後:16,540円
阪急フェリー(門司港-神戸「せっつ」) Web割引後:10,010円
さらに阪急フェリーはWeb初回登録で500円分のポイントが付与され、初回チケット購入時に使用できるため、実質9,510円となる。
お気づきの通り、お得に弱い性分の私は
迷わず阪急フェリーで予約を取った。
1泊フェリー移動の良し悪し
メリット
経済性の高さ 宿泊費と交通費を一度に解決できる点が最大の魅力。特にインバウンド需要でホテル料金が高騰している昨今、フェリーの個室利用は都市部の宿泊費と比較して明らかに安い。船内での食事も若干の割高は感じるが比較的リーズナブル。飲食物の持ち込みも可。
時間の有効活用 夜出発・朝到着のパターンが一般的で、丸一日を有効に使える点は大きなアドバンテージ。移動時間が睡眠時間とすることができ、到着後すぐに観光や仕事に取り組める。
非日常の体験価値 海上からの景色、船内の雰囲気、デッキでの風や星空など、移動自体が旅の思い出になる。特に瀬戸内海航路は景観が素晴らしく、観光要素も兼ね備えている。
荷物制限の緩さ 航空機と異なり重量制限がほとんどなく、大きな荷物も持ち込みやすい。
デメリット
移動時間の長さ 航空機や新幹線と比べると移動時間は確実に長くなる。急ぎの移動には不向きだ。
天候リスク 荒天時の欠航や遅延の可能性。今回、出航時は雨だったためデッキに出ることができなかった。航路によっては船酔いのリスクも。
プライバシーの制約 共用スペースが多くプライバシーが限られる。個室は料金が高くなる。
アクセスの不便さ 港は市街地から離れた立地が多く、港までのアクセスに時間を要する場合が多い。
設備面での制約 ホテルと比べ、シャワーやトイレが共用だったり、Wi-Fi環境が不安定の場合も。
現在の宿泊費高騰を考慮すると、長距離移動における経済的メリットは大きく、移動手段として再注目されるのも頷ける。
実際に乗船してみた感想
良かった点
非日常感 手続きから始まり、普段体験できない体験は全てが新鮮だった。
瀬戸内海の絶景 神々しい島々を眺めながらぼんやりと過ごす時間は贅沢だった。
今後検討する点
港のアクセス問題 港が市街地から離れているため、シャトルバスは混雑し、500人前後の乗客が一斉に移動する上下船時は決して快適とは言えない。
船内設備の混雑 楽しみにしていた展望風呂も混雑のため利用を断念せざるを得なかった。
客室の狭さ 最上級のロイヤル以外の客室は20平米以下となり、やはり狭さを感じる。
まとめ
初めての1泊フェリー体験は、非日常を味わえて新鮮だった。ただし快適性を重視する場合は、例えば個人でアクセスし、上下船時間をズラすなどの工夫が必要だと思った。
今回の体験を通じて、フェリー旅行の現実的な評価軸の様なものができ、
次回はより快適に過ごすための作戦を練ることができそう。
今のところ、多少の不便さを楽しめる人にしか
正直おすすめできないかもしれない。
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