ユヴァル・ノア・ハラリの「サピエンス全史」と「ホモ・デウス」

「サピエンス全史」は人類の歴史を俯瞰し
続編「ホモ・デウス」では人類の未来を予測する。

筆者は、イスラエル人であることや軍事史を学んでいることが大いに影響していると思うのだが、シニカル気味に鋭い見解を述べている。

狩猟から農耕、工業へ発展させてきた人類だが、「作物が自分たちの増殖のために人間を土地に縛り付けた」※という思いもしなかった見解に唸り、人類が覇者となったという思い込みを覆させられた。
また、歴史上触れない訳にはいかない宗教について、論理矛盾を突いていた。国によっては本書の内容を受け入れないところもあるのではないかと思った。

とにかく例え方のセンスと解りやすさにシビレた。
「征服者はガラス玉と引き換えにNew Yorkを手に入れ、21世紀の我々は便利な電子メールやおかしな動画と引き換えに個人情報を巨大企業に差し出す」※とか。

※引用はアレンジしています。